もめのめも書き

日常のエッセイ、仕事の記録など。

〔エッセイ〕5月のファッションチェック。

人通りの多い街なかで、驚いたことがある。

ペアルックの多さ。

同じTシャツが前から歩いてくる。

同じワンピースが前から歩いてくる。

同じタータンチェック!同じメイク!

同じ歩幅・・・!かどうかは分からないけどさ!

 

一昔前のイタいカップルが、世の中との断絶を恐れず行うそれとは明らかに違う、「流行ですから」感が漂っている。トレンド大前線でしょ、みたいな、勝ち組感。

私が大学生の時に、キャンパス中、少しイケてる派の男子はターバン、女子は麦わらだったことが気になっていたあの頃のあの感じと酷似。

 

そうでした、田舎でしばらく暮らしていた私は、とっても久しぶりに休日の雑踏にいた。雑踏にてトレンドを知る。これ、摂理ね。

 

トレンド目で、混み合う車内をちらりと眺めると、なんとなくトレンディな服を着る若い男子を目で捕らえた。その時の我が目、知らず知らずピーコ化。トレンディな彼の細部を皿の目でチェック。カバンがどうもダッさい。時計がダッさい。トレンディに不似合いな数珠のようなブレスレット…ダッサイ。そして何か手に提げるビニールの買い物袋から透けるのは、獺祭(ダッサイ)…。頭の中の一人会話で韻を踏んで、一人でオチをつけた嘘のような本当のどうでもいい話。

 

そんな風に批判目の私は、ツッコミ待ちと言っても過言でない、インパクト大のフリーダカーロの靴下。人類皆ピーコの街中で、いかほど無言の辛口チェックが入ったことか。他人のことをあれこれ言わず、自分の足元を見つめなさいということよ。

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